淡々、単なる誕生日

26歳になった。
22歳くらいから、誕生日がそれほど特別なものではなくなってきて、僕を祝う側も、祝われる僕の側も、どこか「あ、そろそろ確定申告の時期だ」ぐらいに捉えていた節があった。しかし、今年はなんだか少し違った。

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2月25日から26日に日付が変わった瞬間、鮭から「おめでとう!」の文言と共にイラストが送られてきた。
何かしらを用意しておくよ、とは前々から言っていたので楽しみにしていたが、イザ貰ってみるに、見て楽しむだけじゃなく、キチンと用途まで考えて用意してくれていたのが嬉しかった。アイコンと、Tumblrヘッダ画像。貰った瞬間速攻で適用して、「世界滅亡しない限りは変えないと約束する」と言った。恩着せがましかったかなと今になって反省。加えて厭世、地方創生。さっむ。

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7:00
会社に着いてしばらくすると、mzfkさんがやってきて一緒に現場に向かった。石川県庁内で仕事をするというので、いつもより早く向かわねばならぬとのこと。26歳の誕生日を彼と一緒に過ごせるというのは、控えめに言って光栄である。

9:00
県庁での仕事を終え、遅めのモーニングを摂るためにパン屋に寄る。このタイミングでmzfkさんから「おい、誕プレ」と言って一冊の本を貰った。
瞬間、僕の脳裏に浮かんだのは、「ヤバイ、これがあわび伝説だったらダブってしまう」という懸念だった。恐る恐る包みを開けてみると、出てきたのは新潮文庫より発刊されている「マイブック」だった。日付だけ入れたほぼ白紙のページが366日分用意されていて、日記なりメモなり好きに使えよ、というコンセプトの品。
mzfkさん、ほとんど誰も見ないだろうブログだからここで白状しますが、僕はこれを、持ってるんです。持っててでも、使ってないんです。僕としても、あわび伝説でダブらずこっちでダブってくるとは思いもよりませんでした。
当然、ダブったことは言えるはずも無く、「すげぇ!ヨッシャ!なんか書きますわ!」とかなんとか言い、頭の中では「ヨシ、おれが買った奴は奥さんにあげて、おれはこれを使おう」と使い道を考えていた。どうかバレていませんように。

10:00
2人で商売をした時に使う貸倉庫を探す為、目に入った不動産屋に入る。37~38ぐらいの美人なお姉さんが対応してくれた。
貸倉庫はいろんな業者なり個人なりが虎視眈々と狙っているので、空きが出ると割と速攻で埋まってしまうらしい。やっぱそうか。
賃料は10万円以下、駐車場は最低でも2台から…と色々絞っていくと、どうしても良い物件が見つからない。別に焦ってはいないけど、そろそろこう、ビシッとくるようなものが見つかってほしい。

13:00
暇つぶしがてらドライブしながら、53歳シーリング工の話で盛り上がる。このことを子細に書くのは日記に適さないので、いつか紙面を割いて別のカテゴリにしてまとめたいと思う。
昼飯は、mzfkさんが10代の頃よく行ったという洋食屋さんに行くことになった。
「ご飯の普通盛りが、だいたい大盛りぐらい」ということをmzfkさんから聞いていたので、「よくある気前良い系のご飯屋さんか~」と思ってナメてかかっていたら、メニュー欄のところにガッツリ『ふつう盛り : ご飯茶碗三杯分』と書かれていて戦慄した。「えっこれマジでいくんすか?」と一応聞いたけど、「いや、おれもいくからお前もいけ」と言われ、ふつう盛りを注文した。

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いや死ぬやろこれは。
ご飯茶碗3杯分とか言うけど、よく考えたらそれって主観にしか過ぎんやろ。これ絶対お米2合半くらいあるやろ。
息を喘がせること20分、ようやく完食。途中、半泣きでmzfkさんに「おれ夜すき焼きなんすよ、誕生日だから。すき焼きなんすよ」って言ったらクソ爆笑していた。僕も爆笑した。爆笑したらもっとキツくなった。
mzfkさんは最後の方気合だけで無理やり食ったらしく、10分後薬局のトイレでリバースしていた。そりゃするわ。いくら若々しいといっても、もう40なんだから。

16:00
仕事もそこそこに、はち切れそうな腹をさすりながら帰路に就く。
途中、ブックオフに寄って三島由紀夫と町田康を購入。積ん読がたくさんあるのに次々本を買ってしまうこのクセ、直したいとは思っていない。

18:00

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念願のすき焼き。奥さんがわざわざ精肉店で肉を仕入れてきてくれた。
わりしたをブチかまし、舌鼓を打つ。本当に美味いものを食うと、人間、ニコニコするしかなくなる。口いっぱいに和牛を頬張りながら、二人してニコニコ、ニコニコしていた。幸福な食卓。しかし僕は既に満腹の状態で食べていたので、シメのうどんは辞退した。幸い、具材が少し余ったので、明日もすき焼きをすることになった。二日連チャンですき焼きを食えるなんて、良い身分になったものだなぁと思う。

22:00
奥さんが買ってきてくれたチーズケーキを食べ、コーヒーを飲み、今これを書いている。こんなにも食ったのは初めてかもしれんというぐらい物を食った日だった。喉ぐらいまで胃がせりあがってきてる気がする。26歳初日を、くいっぱぐれとは程遠い形で迎えられたことを、素直に喜ぶことにして、今日はこのへんで筆を置こう。では御免。

2020-02-24

昨晩、久々にグループLINEに参加して積もる話を消化した。
友人Kがマッチングアプリを始めたとのことで、いろいろ聞いてみたが、やっぱりなんだか品定めしている・されている感が否めない。言い方は悪いがペットショップのような。きわめて合理的で、無駄の削ぎ落とされたシステムだなと思う。Kは口元を隠した写真をプロフィールにしていて、「なんで?」と聞いたら「マスク効果的な」と言っていた。そうした文化を素直に迎合できる感性が羨ましいと思ったし、あと盛るとかそういうのはもう好き好きにやってるというよりはマナーの域に達してんのかな、とも思った。
Kはまずイケメンだし、趣味の幅も広いし、優しい奴だし、常識もキチンとある奴なので、パートナーなり配偶者なりを見つけるのにそれほど苦労はしないだろうと思う。関係を継続できるか否かは、相手にもよるところだろうから分からない。

ここ最近、季節が春めいてきてうざったい。朝は肌寒い癖に昼はヌックヌク。そして夕方また肌寒い。夜風がどことなく淫猥になってきているのも気に食わない。普段は下ネタばっかり喋ってるけど、実はそういうことは静謐なものだと信じておきたいピュアな面がある。嘘じゃない。むしろ、ピュアだからこそピュアなままエロを概念化してギャグにできるみたいなところある。

3月、4月はそれなりに予定があるので、ゆらゆら楽しみながら春を消費しようと思う。2020年はきっと、いろいろ動く年になるだろうなぁ、と、意味も無く仮説を立てておいて、当たった時の慰みにしよう。

2020-02-17

YASHIKA / AUTO FOCUS が壊れてしまった。破損部位は、フィルムを巻き取るレバー。せっかく掘り出し物を見つけたのに残念。でも短い間だったとはいえ、半世紀近く前のカメラが現役バリバリで活躍してくれたのは嬉しい。
フィルムが装填された状態で破損してしまったので、撮り終えたものはフィルム室を開いて除くしかなかった。一応、自分の身体の陰でフィムルを守りながら巻いたが、仕上がりはどうなっているか不明。もしかしたら感光してカブってしまっていておしゃかかもしれない。畜生。

先週の日曜日、奥さんと一緒に繁華街を歩いてきた。目当ては気になっていた眼鏡屋だったが、何故か入店規制がかかっていて入れず断念。東急の地下1階に入っているうつのみや書店だけふらっとして帰ってきた。古書がたくさんあって楽しかったが、何も買わなかった。どうやら金沢の詩人らしい、小笠原啓介の「抒情は生きている」という本をぱらぱら立ち読みしたのみ。なんだか力強くて主張の強い文章だった。僕とは反りが合わなさそう。

訳もなく厭世的な気分に陥ることがある。これに何か解釈を付して、落ち着きどころを定めたいと思うのは、人間の性か僕の性か。世間から妙に距離を取られているような、そう、なにか地繋がりではないこの感じ、エレベーターに乗り込んだ時に訪れる言いようのない静寂、みたいなものが、心にある。何かを書いていても、それは僕が書いたものではないような気がする。何かを読んでいても、あまり感動しない。楽しいことを考えても、胸の高鳴る感じがしない。感受性が死んだのだろうか?もし肉体と精神の寿命がぴったり合致していなかったとしたら、それはとても恐ろしいと思う。僕の精神が25歳で死んだとしたら、後の40年は屍が街道を歩くことになる。それはそれでちょっと見物かもしれない。翁の面をつけて、兼六園の桜並木を闊歩しようぞ。いざ。しないけど。

なんかなんとなく、煙草の銘柄を変えてみたいと思った。