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世界の”現実”旅行

僕は地上波ってあんまり見ない。
イッテQは好きだけど、それすら録画で見る始末。普段は適当にニュースをつけっぱにしておく。
地上波がつまらないなら、もう別のもの見るしかない。というわけで、僕はNetflixを契約してる。
海外ドラマとか、日本のと違ってメチャクソ暗いやつとかが見れるので重宝する。僕は性格はアホポジティブだけども、読む本や見る映画は全部暗いやつが好きだ。
特にドキュメンタリーものが好きで、小説も吉村昭とかよく読む。人のリアルな息遣いまで分からないと没入できない。
ファンタジー作品とかでも、ストーリーをクッソ重視してしまう。どれだけ映像が綺麗で、役者さんが上手くて、音楽が素晴らしくても、ストーリーとか設定がガバガバだったらそれだけで見る気失せてしまう。

そんなめんどくせー性格の僕だけど、先日Netflixオリジナル作品の1つ、「世界の”現実”旅行」というドキュメンタリーを見た。
ニュージーランド人のレポーターが、世界各国の行かんでもいいやべーとこに潜入してその実態を伝えるというものだ。
まだ2話までしか見てないけど、面白かったので感想でも書こうかなと思う。

世界の”現実”旅行(Netflix公式サイト) ➡ https://www.netflix.com/jp/title/80189791

 

※以下ネタバレ。

 

 

第一回に訪れたのは南米、ラテンアメリカ。
麻薬王パブロ・エスコバルの残した爪痕、その巨大な街を見て歩き、彼の右腕として活躍した暗殺者ポパイにインタビューを行う。
このポパイとかいうオッさん、喋ってると気さくだけど実は250人もその手で葬っているとかいうマジガチのヤバい奴。
何にも増して一番やべーのは、現在の彼の職業がYouTuberだということ。しかもすげー人気らしい。ダークすぎて頭おかしくなる。

デヴィットは見た目こそヒョロヒョロの頼りない眼鏡野郎だけど、ポパイに対して「あんた、250人も人殺しておいて、よく平気でいられるな?」とかズケズケ聞くのでメッチャヒヤヒヤした。
しかもウケることに、それ言われたポパイが若干機嫌悪くなったりしてたのも最高に人間くさかった。
「俺は神とかそういうの信じないから、コイツだけが相棒なんだ」とか言いながら銃を手でクルクル回してんのには死ぬほどクールだなと思った。これにはさすがのデヴィットも苦笑い。

 

次はメキシコ。
サンタ・ムエルテという邪教のはびこる地域に足を運んだデヴィット。メッカに乗り込む前に、とりあえず教会へ足を運ぶ。
そこで見たのは、ガチの悪魔祓い。普通のオバちゃんが大発狂していて、神父がそれと戦っている。
それを見たデヴィットは「too noisy.(クソうるせぇな!)」とか言ってた。笑った。
神父曰く、サンタ・ムエルテはリアルやべー邪教で、生きた人間をいけにえに儀式を行うこともあるらしい。悪ぃけど今、2018年だぜ。

ところでメキシコには、日本でいうお盆のような「死者の日」というのがあるらしい。年に一度、お墓参りをする日だ。

ちょっと小休止がてら、これについて掘り下げてみよう。

「死者の日」は別名「死者祭り」とも言い、日本のようにシリアスな感じじゃない。どっちかというとハロウィンみたいな感じで、地元のギャルたちがこぞってエロい仮装とかして街で乱痴気騒ぎを起こす。不謹慎どころの話じゃない。

我らが日本人は「死」を恐れ、最も忌むべきものとして考えているが、彼らメキシコ人は逆に乱痴気騒ぎすることで死を嘲笑ってやるという考え方らしい。すげぇな。
とはいえ彼らに弔いの気持ちが無いわけでもないだろう。やっぱり身近な人が死ぬのは何にも増して辛い。それは世界共通だと思う。

話を戻してサンタ・ムエルテについて書こう。

おっかなびっくりサンタ・ムエルテのメッカに乗り込んだデヴィット。街にはローブをまとった骸骨の像を抱きしめた人々が、跪きながら礼拝堂(?)まで向かっている。どう考えても普通じゃない。
この跪きながら歩くというのは、サンタ・ムエルテに敬意を払うことの表れだそうだ。
人は何か超越的なものにすがる時、自然と姿勢が低くなるんだろうか。日本でも神社とか行ったらお辞儀するもんな。

キメてハイになった男性にドン引きしながらも、デヴィットは礼拝堂建設に尽力したとある女性と出会う。
「どうせ頭に王冠付けて、大鎌持った老女が『ヒッヒッヒ…まぁお入んなせぇ…』とか言って、怪しげなスープとか飲まされるんだろうな」と思ってたら、メッチャ普通のおばあちゃんが出てきて笑った。
彼女は言う。「死は恐れるべきものじゃない」と。
貧困、犯罪、苦悩。弱い彼らはサンタ・ムエルテを通して、精神的な死の超越を成し遂げようとしているのかもしれない。

最後は「不法入国体験ツアー」とかいう頭がイカれてるとしか思えないツアーに参加し、1話は終了。
これだけでもだいぶ脳にガツンときたが、次もすごかった。

 

次にデヴィッドが訪れはのはなんと、“日本”。
「放射能汚染された福島がアツいらしい。見に行ってくるよ」
などと言ってツアーに参加。
ていうかこんなツアーがあるのってどうなん?案内人は気さくな中国人みたいだったけど、許可とかそのへんどうなってんだろう。

マイクロバスに乗りながら他のツーリストたちと破壊されつくした福島の街を回る。
みんな、手にガイガーカウンターを持っていて、ある時からそれはずっと鳴りっぱなし。政府がもう帰宅できますよと認定している地域でも、毎時(かな?)0.17シーベルトの放射能を検知していた。
ガイドの中国人によれば、「ウチらは0.2からが危ないと考えているアル」みたいなこと言ってて、とりあえず胸をなでおろすツーリストたち。

しかし安心したのもつかの間、外に出るとガイガーカウンターが狂ったように鳴り響き、0.2シーベルト以上の数値をバンバン出している。しかも全員のやつが。
「嘘やろ?」みたいな雰囲気になるツーリストたち。特にエロカワ白人姉ちゃんはもはや帰りたそうな雰囲気。無理もない。

その後、昼食を取るが「これ地元の食材なの?…大丈夫…?」と不安な一行。最終的には食べてたけど、ここでガイドの中国人が放った一言がなかなか深い。

「ウチらは、安全とかどうとか、そんなことはどうでもいい。ただ、ここに住むしかないアル」

そうだよな、人それぞれ事情がある。彼がこういったグレーな仕事を選んだのには、何か事情があるんだろう。その目は遠くを見ていて、なんか思案してるようだった。

それから一行は、津波が押し寄せた海岸を見に行く。
このシーンは正直、キツい。なぜって、そこに見えるからだ。あの真っ黒い水が、何もかもをぶっ飛ばして、そして地面ごと削り取って呑み込んだのが。
まばらにしか生えていない草木、むき出しの土。それが延々と続く。
あるものといえば、流されずに済んだ墓石。それだけ。
倒された墓石を呆然と見つめながら歩くデヴィッド。このシーンは、多分一生忘れない。鳥肌が全身に立つくらい、不気味で、悲しかった。

その後帰宅困難区域まで来た一行は戦慄する。ガイガーカウンターが、狂ったようにけたたましく鳴り響いている。バス内なのに。

「ジーザス!!3.0までいったぞ!」
「嘘だろ?7.4って何だ?」

「…9.7…?」

流石にヤバすぎる。血相を変えるツーリストたち。

「もう帰らせてくれ!」

ガイドの中国人はうすら笑いを浮かべながら、「じゃ、帰るアル」と言ってバスを発進させた。

福島の現状、それは想像していた800万倍くらいひどかった。
デヴィッドも終始メッチャ不安な表情をしていて、本気で怖がってたのが分かった。

日本編はまだもう少し続くけど、これ以上書くのは疲れたのでこれぐらいにする。
もし興味が沸いたらNetflixで見てほしい。
そんなに高くもないからオススメです。

Published in 日記 考え事

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