せめて

寒かった。
あんまりこの言葉は使いたくないけど寒かった。いつもより風が強いせい。風向きもしょっちゅう変わるからあちらこちら寒風に打たれてなかなかこたえた。歳とった証拠かもしれない。来月には27歳になる。やんなる。

今日は、今日も、今日こそ、今日だけは、何もない普通の日だった。一年の91%がこんな日で構成されている。そろそろ脳の感受性を司ってる部分が死んで来たのかもしれない。休憩中、応援に来てくれている職人さんがウォンバットに死ぬほど似ていることを発見して、ひたすら笑いを堪えていた。ウォンバットの字面の強さが憎い。

マイクラはそろそろ飽きてきた。明確な目標がなければそもそも長続きしないゲームである。おれ、結婚してなかったら今頃路肩で死んでんじゃないのかな。19歳ぐらいで一回頭イカれて、「東京に出て自分をためす」とかうつつを抜かして、2年後に精も根も尽き果てて帰省、ヌケヌケと「小生の席、まだ余ってますよね?イケますよね?」と家族にメンチ切って、人生で二度目になる母親のガチビンタ食らって家出して、今度こそ本当に頭イカれて路肩で死亡。海沿いの路肩で死亡。潮風に撫でられて死亡。どれだけ情景を足しても徒労。「女は男しだい、男は女しだい」という風説。まだその真意を掴むに至ってはいないけど、なるほどまあ、言いたいことは分かるけどね、ぐらいの実感はある。でもそんなことより、おれ、路肩で死ななかっただけいいじゃない。あったかい部屋であったかいすき焼き食べて、しこしこ文章したためて、ニコニコ暮らせるからそれでいいじゃない。よくねえよ。多分。妻は今リビングではじめしゃちょーを見ている。俺はああいう類はぜったい見ない。見たら魂を持ってかれるから。魂売ったのと同義だから。魂か。売ったところで二束三文かなあ。