good day

良い天気。秋らしく、土の下にもぐっていた夏の残滓も死んだ。空気の透明度は高く、質量に乏しい。すみずみまで見渡せるような、懐かしい、秋の気配。
夢を見た。仔細は失念したが、何か大通りから一本入った路地で、うすいピンク色に塗装されたビルの、窓一つ無いぶっきらぼうな壁を見上げていた。夕暮れの日が左側から差していて、右の方には誰か若い人たちが数人、たむろっていたか歩いていた。起きてからしばらく呆然として、得体の知れない郷愁に唾を飲み込んだ。

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義兄の眼鏡を選ぶためにセレクトショップを二軒ハシゴした。一軒目に訪れた店は、10年前おれが訪れたきりだったあの店。ディスプレイはずいぶん変わったようだったが、何がどう変わったのかまでは分からなかった。二軒目の店では義兄が探していたビージェイ・クラシックのトランクショーが催されていて、このブランドだけで悠に100本はあっただろうが、望みの品は見つからずすごすごと退店した。帰りしな、パン屋に寄ってポテトとなんちゃらかんちゃらのパンを買い、ポケットに手突っ込んだまま食べ歩きした。コロナのせいで活気の失せていた香林坊だったが、今日はなかなか人が多かった。市場の方では何か太鼓を使った催し物が行われていた。
結局、一軒目の店に戻り、一番はじめに選んだフレームをつくった。オーナーが店に戻っていたようで、おぼろげな記憶ながら、10年前のあの頃と同じ風にしゃべり、同じ風にふるまっていたように思う。おしゃれなおじいちゃんだ。

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晩飯は三人でお好み焼きを食べた。明日からまた月曜日が始まる。マイクラによって失われた日記と読書の習慣を取り戻さなければならない。