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不安定な天候。雲の間から見えるものは、青空と、淡い陽と、時折冷たい雨粒。天気予報などまったくアテにならない。晴れ・雨・曇りが視野の中で呉越同舟しているのだから、これはもう明確に名前を付けられるような天候ではない。強いて言うならそれは金沢。午前と午後で風向きが全く逆になる、過渡期の青年のような気圧配置。でも気温は丁度良かった。そのへんの中学生をつかまえて、神と愛の話を始めたいくらい暖かい陽が差す時もあった。こういう日があると、必ず誰かが「こんな日が永遠に続けば良い」とか言う。おれはそういうがめつい考え方が好きではない。自分の好きなものだけを好きなだけ欲することに何ら違和感をおぼえない、消極的で向上心の無い精神性、というものが。そんなことばっか言ってるからおまえさん。そんなことばっか考えてるからおまえさん。別にこの先は言いませんけども。嫌いなものや、苦しいもの、辛いことや悲しいことが無ければそれがしあわせだと本気で考えているような人間は、人や街や文化や芸術や自然が無意識に生み出す圧倒的な迫力に、気づかないまま死んでいけば良い。