group_inouについて

group_inou

group_inouは、間違いなく天才だと僕は思う。

彼らが奏でる音楽は、どうにも捉えようがない。
捉えようがないのに、その中心には、間違いなくズシンとした芯がある。

ふざけたことをやって喜ぶ子供のような無邪気さは、彼らからは感じられない。あるのは、ただ飄々としたアーバンな雰囲気だけ。

好きな曲

group_inou – BPA

僕の一番好きな曲。
imaiさんの奏でる最高にクールなテクノサウンドと、やる気があるのか無いのか判別不能なcpさんのリリックがメチャクチャ気持ちいい。

時折挟まれる人間の微妙な心理と、絶え間なく続く荒唐無稽なラップ。それが織りなす希望、焦燥、絶望。
僕が、彼らgroup_inouを間違いなく天才だと確信した一曲でもある。

group_inou – RIP

暴れてるのに静謐で、どこかノスタルジックを思わせる曲。
初っ端の「`80s great souls B級思想……」でもうやられる。

曲の中には、僕の大好きな映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を彷彿とさせる(というか絶対そこから引っ張ってきてる)フレーズがたくさん散りばめられている。
ネオンの雰囲気とアルコールの匂いに彩られた一昔前の都会。大声で歌いたくなる。

group_inou – BOTTLING

うれしいね、たのしいね、かなしいね、さみしいね。
人間の営み、そのすべてを俯瞰で見ているような全能感の漂う曲。
「ハッピーバースデイ、嬉しそう」というフレーズが何とも切なくて、美しい。

group_inou – QUEST

ただただ若い。かといって、それは驀進する若さじゃない。
一歩一歩を確かめたり確かめなかったりしながら、早歩きでテクテク進む頼りなさげな若い男の姿。
自問自答を繰り返しながら、ちょっぴりの理性と身に余るパワーを持って前を見据える若い男の姿。
そんな感じ。

group_inou – COMING OUT

ねっとりした情欲と、それが毒だと知りつつも溺れるか弱い男女を描いたような曲。
その身を滅ぼす恐ろしいほどの愛と、きっとそれを乗り越えていくであろうという奇妙な自覚。
不健全な精神と、その中に宿る嘘偽りのない真実の愛。
美しいトラックは、なぜか劇毒のように脳髄に染みてくる。

group_inou – MAYBE

メイビー!音読したい。高鳴る胸と確かな不安。
「おれはおまえらとは違う」、スカした態度を取ったって、寂しいものは寂しい。
「なんだか畜生!一人で弁解、壁に向かってる独り言」、このワンフレーズが、鬱陶しい自意識を見事に表現している。

間に挟まれるシャウトの後は曲調が一転し、目まぐるしく展開される日常を感じられる。
それでも自問自答を続ける自分、自分、自分……。

 

本当はもっともっと紹介したいけど、長くなりすぎるので割愛する。
マジで愛しているものって、言葉にして伝えるのが鬼クソ難しいなと思った。
どれだけ文言を連ねても、僕の愛の10パーセントも画面には打ち込めない。愛しすぎるがゆえに、俯瞰で見られない。語れない。
特に彼らの作る曲は明確なテーマもメッセージ性も無いから余計にそう感じる。

group_inouの曲には商業性が全く無い。
でもそれは、「売れる曲を作らない」とか、「俗っぽくしたくない」というのでは全く無い。断言できる。
彼らが表現したいのは、「自分の音楽」そのもの。音楽を通して何を表現するかと問われれば、彼らは「自分の音楽」と答えるだろうと思う。
そこに、人を惹きつけて二度と離さない力がある。肉薄。人間の理性をひとっ跳びして、直接ソウルに語り掛けてくるようなトラックの数々。

僕は、彼らを愛することが出来て幸せだと心の底から思う。そして、彼らを見つけた自分を産まれて初めて褒めてやりたい。

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